今回はマーケティング、価格戦略の観点からiPhoneの価格推移について考えてみたいと思います。
2007年6月29日にアメリカでiPhoneが発売になった時、4GBモデルが499ドル、8GBモデルが599ドルでした。この時のマーケティング関連のニュースでは「マニアしか買わない高い価格設定」という批判があちこちであったのですが、iPhone販売直後はアップルのファンが購入するのでこのような価格設定をしても、比較対象商品がない、今までにない魅力的な機能を備えた商品ならば、購入者が続出することははじめから予想できたことでした。
そして、販売前のアナリストの意見では、人気商品になるか否かは価格設定が大事というものが大半でした。
それを意識してかどうかはわかりませんが、次にアップルが行った価格戦略は、iPhone販売開始後2ヶ月経った2007年9月5日にいきなり、上位機種だった8GBモデルを599ドルから399ドルに値下げしたことでした。いきなりのプライスダウンに慣れているアップルユーザーもさすがに販売開始後たったの2ヶ月で自分が買った商品の価格が3分の2になるとは思わなかったようで、この時は値下げ差額分の返金騒動が起きました。
そして、ついに2008年7月11日に次世代iPhoneとなる、iPhone 3G 8GBの価格が399ドルから199ドルへと一気に半額になることが2008年6月10日に発表になったのです。(16GBモデルは299ドル)
iPhoneから電話機能を省いたiPod touchの6月13日の価格が8GBで299ドル、16GBモデルで399ドルであることを考えると、以下に思い切ったプライスダウンが行われているかわかるでしょう。
おそらく、今、一番悔しい思いをしているのは、最近iPod touch 8GB、16GBモデルを購入したユーザーかもしれません。電話機能がついて1ヶ月後にはそれらのモデルよりも100ドル安く販売されるのですから・・・。
キャリアがまずはソフトバンクに決まったことで、低価格の常時通信接続プランなどの発表もされるかもしれません。こうなれば、199ドル(日本価格で約21,000円)という本体の価格の低さとの相乗効果で「おサイフケータイ」「ワンセグ」など日本独特の機能を必要としない層の買い替え需要が進むのではないかと思っています。
携帯電話キャリア各社は日本でのiPhone登場について「iPhoneは日本独特のケータイの仕様とは違う」というコメントを残しているようですが、iPhoneは携帯電話から生まれた端末ではないことを忘れているようです。
iPod touchを購入しようと考えていた層、iPod nanoの買い替え需要、など、iPodの買い替え促進にもつながるのです。